2006/08/09

夢の様な出来事

夢の様なとは、まさにこういう事を言うのだと思う。4月にもみかこさんの企画で、蘭越パームホールで素晴らしい演奏を聴かせてくださった大井和郎先生が、今回はなんと、我が家でホームコンサートをしてくださったのだ。我が家はみかこさんのレッスン室があるとは言え、コンサートなど夢にも思わなかった普通の家である。その証拠に写真ではわかりづらいが、会場の座席は、家中の椅子をかき集めた為に、バランバランだ。それが、他に余市でコンサートができる会場を探し回って見つからなかった事もあり、みかこさんのとんでもない思いつきで、今回の事になった。会場作りは、いつもお世話になっている調律師さんと、普段2台並べているグランドピアノのうち1台(ちなみに、これは、みかこさんが高校生の頃から使っているものだ)を壁の反対側へ移動するところから始まった。移動作業は15分くらいなのだが、重いので調律師さんと2人で汗だくになってしまった。ピアノには車輪が付いているが、その車輪で転がすと床がボロボロになるので、板を引いて移動するのだ。レッスン室には、レッスンで使う様々なものが置いてある。それらをまとめて、2Fの物置場所へ移動。また、人数が限られるので、コンサートは2部構成だったのだが、午後の部の休憩時間、夜の部のコンサート後のミニ-ワインパーティの為に、リビングのソファやテーブルの移動をしてパーティー会場作り。そうそう、25客のワイングラスを用意するのもなかなか大変だった。また、客間を控え室として使っていただくために、客間の片付けや鏡の設置などなど、家中大騒ぎで、やっとの事で、迎える事ができたコンサートであったが、大井先生のおかげで、本当に素晴らしいコンサートになった。お客さんの中に、CDは良く聴くが、コンサートは初めてという方がいて、「コンサートとCDは全然違うの?」というような事を聞かれ、「CDは耳で聴くけど、コンサートは体で聴く感じ」と答えたが、客席25名、最前列からは1mと離れていないピアノから奏でられる壮大なドラマは、会場全体の空気を動かし、我々の体だけでなく、心までも振るわせた。私にとっては、それが自宅での出来事だという事、更にみかこさんにとっては、自分のレッスン室であり、普段弾いているピアノでもあるわけなので、まさに夢の様な出来事であったわけだ。更に、今回の曲目は、大井先生らしさに、みかこさんの提案も加わって、CDでもコンサートでも滅多に(もしかしたら、全く)聴く事ができない貴重な曲を含む、全11曲(アンコールの2曲を含む)という、殆どフルスケールのボリュームなのだ。さて、会場や曲目の事ばかり書いたが、肝心の演奏はというと、これも言うまでも無く素晴らしい演奏だった。まったくの素人ではあるものの、みかこさんにつきあって?年間何回ものコンサートを聴きに行っている間に、私にも多少はわかるようになってきたと思うのだが、こういう演奏は滅多に聴けるものではない。どのように素晴らしいかという説明は難しく、私には、「ブラボー」としか言えないので、そのあたりは、みかこさんのブログか日記に委ねることにする。ここ数日、北海道と言えども30度はあるんじゃないかと思う暑い日が続いていて、「ものすごい暑がり」と、コンサート前にクーラーを最高にして、会場を北極の様にしてしまった大井先生であるが、先生の演奏と会場の熱気で、気持ちの良い温度になっていた。 Posted by Picasa

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